第一章 パーカーの象徴、デュオフォールド

1921年に発売されたデュオフォールドは、「狂騒の20年代」の精神を反映したものです。大きく、大胆、高価、そして当時最も近代的だったデュオフォールドは、強烈で鮮やかなオレンジ色と25年保証付きの「ビッグレッド」として、世界中で有名になりました。



デュオフォールドは、航空業界のトレンドからヒントを得た象徴的な広告によっても知られるようになりました。それは、画期的なプラスチック仕上げの耐久性を伝える広告で、飛行機から落としても割れないことを実証したものでした。

第二章 ラッキー・カーブ

ジョージ・パーカーは、壊れた万年筆の修理を通して、インク漏れを防ぐ新しい方法を常に模索していました。当時のペンは、使用しないときにペン内部に残ったインクが、再び使用する際に漏れ出すという問題を抱えていました。パーカーは、ペンの内部の形状に着目し、ペン芯をカーブさせることでこの問題を解決したのです。



毛細管現象により、余ったインクがペンに戻され、漏れが防止されます。1894年に、彼はこの革新的な技術を「ラッキー・カーブ」と呼び特許を取得、ペン業界に革命をもたらしました。大成功を収めた「ラッキー・カーブ」のロゴはデュオフォールドに使われることとなり、1929年まで数十年にわたり生産されました。

第三章 - 矢羽クリップ

「バキューマティック」ペンのクリップとして1933年に初めて採用された矢羽クリップは、パーカーの先駆者的姿勢を象徴したものでした。1957年にブランドの正式なエンブレムとなり、2015年には、ラグジュアリーで洗練されたブランドのモダンなスタンダードにマッチしたデザインへと進化しました。



パーカーの遺産に寄り添い、過去の矢羽クリップにインスピレーションを得たアローモチーフは、精密な筆記具のシンボルとして維持されました。一方、ペン先に施されたダイナミックな手彫り風の羽の装飾は、ペンの製作は芸術であることを表現しています。

第四章 - パーカー51

ブランドを象徴するパーカー51は、ケネス・パーカーの発明品であり、彼のキャリアを最も象徴する逸品です。1941年に発売されたパーカー51はケネス・パーカーの愛した戦闘機をモチーフにしており、その影響をその洗練されたスタイルの中に見ることができます。



その流線型のフォルムは、当時のペン業界では類を見ない新鮮なコンセプトでした。スタイリッシュな仕上げとフード付きペン先を備えたパーカー51は、革新性と製品デザインにおける大きな成果となりました。パーカー51は、時代を先取りしているとみなされ、アカデミー賞のベストデザイン賞を獲得しました。

第五章 - クインク

革新という父親の遺産と、より優れたソリューションを見つけるというコミットメントを引き継いだケネス・パーカーは、吸い取り紙のいらないインクを研究、開発するために基金を3年間投じました。1021回もの試行ののち、パーカーがクインクと名付けた速乾インクが生まれました。



用紙上で速く乾き、吸い取り紙を必要としない、初のペンクリーニングインク。これは、倒れないよう重心を低くしてデザインされたボトルに入れて、世界中で販売されました。

第六章 ジョッターJotter

ボールペンが1940年代半ばに登場し始めたとき、パーカーは信頼できるペンだけを製造したいと考え、リフィールが完成するまで辛抱強く徹底的な研究を行いました。そして1954年にパーカーは代表的商品のひとつであるジョッターを完成させ、発売しました。



これは、大きいリフィールのある初の高品質のボールペンであり、世界で最も象徴的なペンに数えられるようになりました。シグネチャークリックに至るまで、そのスタイル、信頼性、および機能性において、今日もなお高い評価を得ているモデルです。



第七章 パーカー インジェニュイティ

あらゆる筆記モードの長所をひとつにまとめた パーカー インジェニュイティは、特許取得済みの「パーカー 5th」技術を採用。書き手の筆記角度に即座に馴染みます。



筆記時のあらゆる曲線に対応し、滑らかな書き心地を実現します。それは単なるペンを越え、あなた自身の延長となります。